⒈高い安全性とコスパが良い
くさび式足場とは、ハンマーでブラケットを叩き、板と枠組みを固定する事で組み立てていきながら設置していく足場の事です。
金具同士を固定して組み立てていき、金具を固定するので非常に安全性が高いというのが大きな特徴です。
その為、現代の一戸建て住宅の塗装をする時に良く使われています。
くさび式足場のメリットは何かというと色々あります。
まず費用が手頃であるという点が挙げられます。
単管足場よりは多少値段はかかりますが、その分安全性はきちんと確保されているので安心です。
外壁塗装を行う上で大切なのはとにかく安全性で、いくら工期が短くても事故やトラブル等が起きてしまっては大変です。
しかし足場は作業のスピードや質を向上させる為には欠かせません。
何故なら足場の安定感が作業の効率に大きく関係してくるからです。
特に高い場所での作業は、地上で行う作業と比べても足元が不安定になる事が多いので、作業員も慎重になってしまい、その結果工期も延びてしまいます。
しかしくさび式足場の場合、単管足場の台に比べて板の幅が広いので、作業時や移動する時も安全です。
板の幅が広い分、そこに工具を置いても移動の邪魔にならないので、作業員は精神的にも安心し、作業中も手元が狂う事なく塗装作業を行う事が出来るというのもメリットです。
その結果、工具の落下や作業員の転落事故等もなくなり、業者や近隣住民とトラブルになるリスクも大幅に下げる事が出来ます。
こうした利便性や作業の安定性、そして安全性を考えると費用はかなりリーズナブルです。
その為価格をなるべく抑えながら、安全に塗装工事を行いたいという人には非常に向いています。
⒉くさび式足場が使えないところもある
また設置するのが比較的簡単なので、組み立て速度が速いというのも大きなメリットです。
くさび式足場は基本的にハンマーでブラケットを叩いて組み立てていくだけなので、他のと比べても設置が比較的簡単です。
さらに部材も他の足場よりも少なくて済みますし、基本的にはハンマーさえあればすぐに設置出来るので、工期を短く出来ます。
当然解体する時も、設置時と同じように手間がかからないというのも助かります。
その為、特になるべく早く作業をしてもらいたい戸建て住宅の塗装向きです。
それでいて足場はしっかりと固定出来るので人気が高いです。
一方デメリットもいくつかあります。
まず設置時にハンマーで叩いて固定していくので、組み立てる時にどうしてもカンカンという音が鳴り響いてしまうという点です。
実際に作業する人はあまり気にならないかもしれませんが、近隣住民からすると朝早くから甲高い音が何時間も鳴り響くと非常に迷惑です。
作業自体は簡単なので半日から長くても1日程度で終わりますが、それでも中には我慢出来ずに苦情を言ってくる人もいるので、トラブルにならないように足場を組み立てる前には必ず近所に挨拶しておきましょう。
また狭小地だと設置出来ない恐れがあるというのもデメリットです。
確かに戸建て住宅向きではありますが、あまりに狭い場所だと設置出来ません。
何故なら足場板には一定の幅があるからです。
その為外壁塗装を行う壁と、隣の建物との間隔が狭すぎると設置出来ず、他の足場を組むという事になるので注意が必要です。
特に都心部では隣の家との距離が近いので、事前に確認しておきましょう。
そういう場合は単管足場が用いられますが、単管足場はくさび式足場と比べると安定感がないので、作業効率が悪くなったり、作業員がバランスを崩して転倒してしまったり隣の家にぶつかったり、塗料が飛び散ってしまいトラブルになるという事もあります。
こうしたトラブルを防ぐ為にも、単管足場の場合は飛散防止シート等を使う必要があり、費用が別途かかってしまいます。
⒊戸建て住宅の作業にはくさび式足場が最適
他にも足場を組み立てる時に高さ制限があるというのもデメリットです。
安全性の面から、組み立て可能な高さには制限が設けられています。
戸建て住宅の場合は軒の高さが10メートル未満、ビル等では45メートル以下と定められおり、これらの範囲を超えてしまうような建物には制限が引っかかってしまい使えない為、他の足場を組まなければならないというのもデメリットです。
このようにくさび式足場にはメリットとデメリットの両面があるので、特に戸建て住宅で塗装を行う場合は事前にきちんと価格面や安定性に安全性、工期の時間等を考えながら他の足場と比較して決めると良いです。
特に業者に戸建て住宅の塗装依頼をして、見積もりを出してもらった時に、他の足場で見積もりが作られていた場合は、なぜそのタイプなのか理由を聞いてみましょう。
中には少しでも費用を高くしようと、必要ないような足場方式を提案してくるような業者もいます。
とにかく自分の住宅にとって一番適した方法で作業が出来るように、それぞれの足場の種類の特性を理解して業者と相談して決めていくと、後でこんなはずではなかったと後悔する事はなくなります。
参考:KRH カタログ
最終更新日 2025年6月10日